2008年07月04日

7月ECB政策理事会:25bp利上げは1回限りか?

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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■見出し

・政策金利は4.25%に引上げ
・追加利上げ観測を牽制
・排除できない追加利上げの可能性

■introduction

欧州中央銀行(ECB)は3日開催の政策理事会で前回の記者会見で示唆したとおり25bpの利上げを決めた。トリシェ総裁のコメントからは前回利上げバイアスへの転換を示すために用いられた「警戒を高めている」が削除、「先行きの約束しない」としながらも、「バイアスはない」という言葉で中立姿勢への回帰と現時点では連続利上げの意図はないことが示された。
筆者はECBの利上げは今回1回限りをメイン・シナリオと考えているが、輸入インフレが長期化、インフレ期待が高まり、賃金と物価のスパイラルの傾向が強まった場合には、追加利上げに踏み切らざるをえなくなると見ている。

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経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

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