2001年12月21日

欧米経済動向:2002年経済見通し

土肥原 晋

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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<米国経済>

  1. 米国経済は、若干の調整期間が必要ながら、累次の利下げと財政面の景気刺激策の効果を得て上期に底を打ち、下期には消費を中心に回復が見込まれる。但し、企業業績・雇用状況の悪化、貯蓄率の低下等、消費を取巻く環境は厳しく、設備投資の回復の遅れもあってGDPの成長率は緩やかなものとならざるを得ない。2002年の成長率は0.3%に留まる見通しである。

<欧州経済>

  1. 2001年のユーロ圏は1.5%へと減速した。2001年10-12月期のマイナス成長後、2002年前半に在庫調整が終了し、年央以降、米国の回復、インフレ鈍化、利下げ効果の浸透で景気は上向くが、回復のペースは緩やかで、通年の成長率は0.5%に留まる見込みである。
  2. 英国は個人消費の堅調から2001年も2.2%成長となった。2002年はサービス業の成長鈍化、雇用・所得環境の悪化から、個人消費の拡大ペースが鈍るが、外部環境の好転と累次の利下げ、財政支出拡大により、落ち込みは軽微に止まり、成長率は1.3%となろう。
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