Japan Real Estate Market Quarterly Review-Second Quarter 2022

2022年08月10日

(Watanabe Fumiko) 不動産市場・不動産市況

ホテルセクターは、日本人の宿泊需要が回復に向かっている。宿泊旅行統計調査によると、2022年4-6月累計の延べ宿泊者数は2019年対比で▲29.1%減少し、このうち外国人が▲93.9%、日本人が▲12.2%となった(図表-14)。6月10日に訪日外国人観光客の受け入れが再開されたが、期待ほど客数は戻っておらずインバウンド中心のエリアは引き続き厳しい状況にある一方、自粛制限のない日本人観光客数は順調に回復している。また、STR社によると、6月のホテルRevPARは2019年対比で全国が▲39.6%、東京が▲50.0%、大阪が▲54.9%となった。

4. J -REIT(不動産投信)市場

J-REITによる第2四半期の物件取得額(引渡しベース)は1,116億円(前年同期比▲51%)、上期累計(1-6月)では4,718億円(▲30%)となった(図表-17)。投資口価格が弱含みとなるなか、公募増資を伴う物件取得を見送るREITも多く、上期としては5,000億円を下回り、2012年以来の低い水準となった。

6月末時点のバリュエーションは、NAV倍率が1.02倍、分配金利回りが3.7%、10年国債利回りに対するイールドスプレッドは3.5%となっている。
 
 

(ご注意)本稿記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本稿は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものでもありません。
レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)