日銀短観(9月調査)予測〜大企業製造業の業況判断D.I.は10改善の1
2011/09/16
Weekly エコノミスト・レター2011/09/16号
全文ダウンロード(247KB)- 9月短観では、企業マインドの順調な回復が示される結果となりそうだ。製造業では供給網の急ピッチの回復によりこれまで重石となってきた生産制約がほぼ解消しており、非製造業でも夏場の節電要請に伴う関連商品の売上げ増、地デジ対応テレビの駆け込み需要という特殊要因もあり消費が堅調に回復してきた。中小企業も堅調に回復するが、景気の回復局面では大企業に遅れる傾向があるため、改善幅は大企業には及ばない。先行きについては、今後復興需要が期待されることから大企業では引き続き改善を示すものの、足元の海外経済減速や長引く円高、駆け込み需要の反動減などが抑制要因となり改善は鈍化、景気低迷への対応力が相対的に乏しい中小企業では警戒感から悲観が強まるだろう。
- 11年度設備投資計画については、前回から若干上方修正されると予想。例年9月調査では、設備投資計画が固まってくることに伴い中小企業において大きめの上方修正が行われる傾向があるためである。先行きへの不透明感が強い中で慎重姿勢が残り、例年に比べ上方修正幅が限定的に留まる可能性が高い。
- 今後の日本経済には遅れ気味とはいえ復興需要というプラス要因がある一方、海外経済減速と円高のマイナス影響が懸念される。この2つの相反する要因のバランスが企業マインドの先行きにどう現れるかが今回の注目点だ。また、想定為替レートにどこまで円高が織り込まれるか、雇用の過剰感やマージンの逼迫状況に変化があるかなど、震災からの回復局面後の日本経済を占う上で、今回短観の中で注目すべき点は多い。

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