2018年06月15日

関係先企業の株価収益率に基づく投資戦略-商流データに基づく先行研究との比較

金融研究部 主任研究員・年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室・ESG推進室兼任 高岡 和佳子

文字サイズ

■要旨

企業間の販売・仕入関係と株価に着目した先行研究によると、株式を売買する際に、売買対象株式自体の収益率ではなく、売買対象株式を発行する企業の販売先企業が発行する株式の収益率を参考にすることで、超過収益の獲得が期待できるらしい。そこで、企業間の販売・仕入関係の代わりに、日本の企業社会に残る「株式持合」関係を用いた場合も、超過収益の獲得が期待できるのかを分析した。つまり、「株式持合」関係にある企業が発行する株式の収益率を参考にすることで、超過収益の獲得が期待できるのかを分析した。

分析の結果、概ね先行研究と同様の傾向を確認する一方、一部相違も確認できた。期待できる超過収益の水準と、超過収益獲得が可能な期間が大きく異なるのだ。そこで、先行研究と今回の分析との相違を整理することで、差の要因についても検討している。

■目次

1――はじめに
2――先行研究の概要とこれまでの筆者の分析結果
3――今回の分析と先行研究との相違
  1|今回の分析手法
  2|分析結果(月次)
  3|分析結果(日次)
4――先行研究との比較(今後の課題)
  1|企業間の関係
  2|間接的な関係
  3|分析対象時期と対象市場
Xでシェアする Facebookでシェアする

金融研究部   主任研究員・年金総合リサーチセンター・ジェロントロジー推進室・ESG推進室兼任

高岡 和佳子 (たかおか わかこ)

研究・専門分野
リスク管理・ALM、価格評価、企業分析

経歴
  • 【職歴】
     1999年 日本生命保険相互会社入社
     2006年 ニッセイ基礎研究所へ
     2017年4月より現職

    【加入団体等】
     ・日本証券アナリスト協会検定会員

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【関係先企業の株価収益率に基づく投資戦略-商流データに基づく先行研究との比較】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

関係先企業の株価収益率に基づく投資戦略-商流データに基づく先行研究との比較のレポート Topへ