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- 最近の人民元と今後の展開(2018年2月号)~対韓国ウォン割安感縮小で元高圧力は低下
1――1月の人民元の動き
2――今後の展開
また、米中の経済金融環境を見ると、米国では景気拡大が持続しており、今後も段階的な追加利上げが見込まれることから米長期金利はじわじわ上昇してきている(図表-5)。他方、中国では17年10-12月期の国内総生産(GDP)が前年同期比6.8%増と好調を維持したものの、中国政府(含む中国人民銀行)が16年秋以降、住宅価格上昇の抑制に乗り出したため、住宅販売の伸びは鈍化し始めている(図表-6)。また、中国政府は党大会後、金融リスク抑制に本腰を入れ始めており、2月の消費者物価(3月9日公表)は前年の反動もあって3%前後まで上昇する可能性が高いことから、中国の長期金利は高止まりすると予想している(図表-5)。従って、米中の長期金利差は小幅な縮小に留まると見ている。
18年3月末に向けての見通しとしては、3月の全人代で決定される18年の成長率目標は「6.5%前後」に設定されると予想、中国政府は金融リスク抑制を重視してその「6.5%前後」に向けて景気は緩やかに減速して行くと見ていることに加えて、前述のとおり1月の人民元の上昇で韓国ウォンとの間にあった割安感が縮小したことから、当面の人民元レートは1米ドル=6.2元前後の上値をトライする可能性が残るものの、米国で追加利上げが実施された後の3月末には小緩む展開を予想している。なお、想定レンジは1米ドル=6.2~6.8元(1元=16.8~17.5円)とした。
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三尾 幸吉郎
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(2018年02月02日「基礎研レター」)
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