2017年11月27日

米国財務省が金融規制のための政府のコア原則に関する報告書を公表-保険業に関する勧告内容について-

中村 亮一

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■要旨

米国における金融規制に関しては、トランプ政権下で、その緩和に向けた各種の見直しの検討が進められている。こうした一連の動きの中で、米国財務省は、2017年10月26日に、資産運用管理及び保険業界の現行の規制枠組みを調査し、規制の枠組みが金融規制のための政府のコア原則と一致することを確実にするように勧告する報告書「経済的機会を創出する金融システム:資産運用管理と保険(A Financial System That Creates Economic Opportunities Asset Management and Insurance)」(以下、「報告書」という)を公表した。

今回のレポートでは、この報告書の中から、保険に関する勧告内容のうち、主として保険会社の資本規制に関連する部分の概要について報告し、併せてこの報告書に対する保険業界団体の反応について紹介する。

■目次

1―はじめに
2―報告書の概要
  1|報告書の位置付け
  2|報告書の対象範囲
  3|報告書の焦点と具体的な勧告内容
3―報告書の具体的な勧告内容
  1|システミックリスクとソルベンシー
  2|効率的な規制と政府プロセス
  3|国際的関与
4―今回の報告書に対する保険関係団体からの反応
  1|ACLI(American Council of Life Insurers:米国生命保険協会)
  2|AIA(American Insurance Association:米国保険協会)
  3|NAMIC(National Association of Mutual Insurance Companies
   :全米相互保険会社協会)
  4|PCI(Property Casualty Insurers Association of America
   :米国損害保険協会)
5―まとめ
  1|SIFI指定
  2|グループ資本規制の策定-連邦と州の協調-
  3|米国の国際的な関与の継続
  4|今回の報告書の保険会社への影響
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中村 亮一

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