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- 使用年数が長期化する電化製品~買い控えはもったいない!?~
物価とは、純粋な物の値段の動きを把握するために、対象品目の機能や規格、容量を定めて毎月同じ商品を調査している。ただ、技術進歩によってより高機能の新商品が1年を待たずに次々と登場する電化製品などは、調査商品を頻繁に入れ替える必要があり、その際に性能や品質が向上した分は、物価が下落したとみなしている。
今回、筆者は上位の品目を求めて買い替えたが、図表2の内閣府の調査によれば11%と少数派のようだ。79%と大部分の人が故障してから洗濯機を買い替えている。しかし家電の故障というのは前触れがあるとは限らず、ある日突然に故障することもあるだろう。娯楽のための物ならまだしも、洗濯機・冷蔵庫・エアコン・電子レンジなど毎日の生活に使用する家電製品だとたちまち不便を強いられる。特に、冷蔵庫は壊れるのを待ってからでは色々と手遅れである。
故障してからで良いと考えていると、必ず故障時の不便さに直面するのは当然として、購入時もなるべく早く調達できることに目が行きがちで、性能や価格の吟味が十分にできない可能性が高い。これでは満足度の高い買い物ができるか疑問である。
まだ使えるのに買い替えるのはもったいないと感じるのは日本人の美徳かもしれない。ただ、性能の良い製品が次々と登場するなかで、同じ製品を長期間使用することも、ある意味もったいないと言える。時間に余裕のある時に家電量販店に足を運び、今使っている電化製品にない新機能、性能の向上した点を吟味する時間をとることも必要ではないだろうか。
1 1度購入すれば、長期間使用することができる財。自動車、テレビなどの家電製品、ピアノなどの楽器、机や椅子などの家具が該当する。
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白波瀨 康雄
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(2017年07月14日「研究員の眼」)
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