2017年03月29日

まちづくりレポート|みんなで創るマチ 問屋町(といやちょう)-若い店主とオーナーの連携によりさらなるブランド価値向上に挑む岡山市北区問屋町

社会研究部 都市政策調査室長・ジェロントロジー推進室兼任 塩澤 誠一郎

文字サイズ

■要旨

かつて計画的に造ったまちの特徴を生かして、倉庫だった建物を活用し、魅力的な店舗にリノベーションして、人を呼び込みそれをエリア全体に波及させていく。中心市街地から3キロの距離にある卸売団地を、中国・四国地方を代表するオシャレなまちに変えたこの手法は、既に全国のまちづくり関係者に知られ、学ぼうとしている地域は少なくない。

だが、問屋町のまちづくりに学ぶべき重要な点はそれだけではない。問屋町は、若いテナント店主とビルオーナーという立場が異なる者同士が連携していい店をつくり、一緒に動き出すことで、まちづくりをかたちにしていった。そして現在、さらなるまちのブランド価値向上に挑んでいる。

■目次

1――問屋町というまちの個性
  1|ナショナルチェーン店を持たない個性的な店舗
  2|中心部から3km立地、広い道路幅員
  3|倉庫を改装したテナントビル
2――問屋町ブランドを確立するまで
  1|卸売業以外の入居を認める
  2|リノベーション
  3|店舗の増加
  4|賃料の低さと路上駐車
3――まちづくりの転機、「みんなで創るマチ」へ
  1|家賃の高騰、ブランディングにそぐわない店の立地、駐車マナーの悪化
  2|テナント会の発足
  3|モノサシ
4――みんなで創るマチを具現化する
  1|委員会活動による組合とテナント会の協力
  2|自分たちが面白いと思うことをして、自分たちが楽しむテナント会
5――現状の課題と第2のブランディング
  1|厳しい経営状況
  2|マンション住民
  3|第2のブランディング
  4|オレンジホールの解体再開発
6――問屋町から学ぶまちづくりにとって大切なこと
Xでシェアする Facebookでシェアする

社会研究部   都市政策調査室長・ジェロントロジー推進室兼任

塩澤 誠一郎 (しおざわ せいいちろう)

研究・専門分野
都市・地域計画、土地・住宅政策、文化施設開発

経歴
  • 【職歴】
     1994年 (株)住宅・都市問題研究所入社
     2004年 ニッセイ基礎研究所
     2020年より現職
     ・技術士(建設部門、都市及び地方計画)

    【加入団体等】
     ・我孫子市都市計画審議会委員
     ・日本建築学会
     ・日本都市計画学会

公式SNSアカウント

新着レポートを随時お届け!
日々の情報収集にぜひご活用ください。

週間アクセスランキング

レポート紹介

【まちづくりレポート|みんなで創るマチ 問屋町(といやちょう)-若い店主とオーナーの連携によりさらなるブランド価値向上に挑む岡山市北区問屋町】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

まちづくりレポート|みんなで創るマチ 問屋町(といやちょう)-若い店主とオーナーの連携によりさらなるブランド価値向上に挑む岡山市北区問屋町のレポート Topへ