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5――おわりに
ただし、将来の金利低下が見込まれていても、残存期間が短い場合はプラス収益を獲得することが非常に難しくなる。その損益分岐点はどこにあるのか。イールドカーブスティープ化の形状、残存期間、金利水準などにより変わってくるため、イールドカーブが直線で0%以下にある場合について、そのマイナス金利水準、残存期間、スティープ化の角度を変えて比較した。図表10は1年間マイナス利回りの債券に投資した場合の損益を示している。イールドカーブが直線で1年間動かないと仮定し、その角度や水準を変えたものに投資している。投資する年限により損益が変わるが、残存年数の長い債券に投資するほど、損益が大きくなる様子が分かる。また、スティープ化の角度が大きいほど、残存年数の差による損益の差も大きくなった。そして、その損益分岐点は、イールドカーブ上の0%以下のゾーンで、残存年数が中間地点より長い債券に投資すれば、プラス収益を得られることが分かる(図表11)。
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千田 英明
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(2017年03月07日「基礎研レポート」)
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