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- 中期経済見通し(2016~2026年度)
2016年10月14日
■要旨
- 世界経済は低成長が続いている。先進国の成長率は低水準ながら持ち直しているが、中国をはじめとした新興国の成長率が急低下している。今後10年間の平均成長率は先進国では過去10年平均を上回るが、新興国は少子高齢化に伴う潜在成長率の低下などから過去10年平均を下回ることが予想される。
- 日本経済は2014年度の消費税率引き上げの影響が一巡する中でも低成長が続いているが、2026年度までの実質GDP成長率は平均0.9%となり、過去10年平均の0.3%よりも高まると予想する。人口減少下で経済成長率を高めるためには、女性、高齢者の労働参加拡大を中心とした供給力の向上と高齢化に対応した潜在的な需要の掘り起こしを同時に進めることが重要である。
- 今後10年間の名目GDP成長率の伸びは平均1.5%となり、2026年度までに政府目標の名目GDP600兆円は達成されないが、本年12月に公表予定の基準改定後のGDP統計でみれば2024年度に名目600兆円が達成されると予想する。
- 消費者物価上昇率は10年間の平均で1.3%(消費税の影響を除く)と予想する。日本銀行が「物価安定の目標」としている2%を安定的に続けることは難しいが、1%台の伸びは確保し、デフレ脱却は実現する可能性が高い。
■目次
1.低成長が続く世界経済
・新興国の成長率が急低下
・新興国は相対的に高い成長を維持するが、伸び率は徐々に低下
2.海外経済の見通し
・米国経済-当面は潜在成長率を上回る成長が持続、GDPギャップは2019年に解消へ
・ユーロ圏経済-解消しない域内格差。銀行健全化になお課題。保護主義の脅威も
・中国経済-経済成長率は10年後には3.5%前後へ
・新興国経済-4%台後半の成長が続く
3.日本経済の見通し
・人口減少が低成長の主因ではない
・潜在的な需要の掘り起こしが重要
・女性、高齢者の労働参加拡大が鍵
・予測期間中の潜在成長率は1%弱まで回復
・10年間の実質GDP成長率は平均0.9%を予想
・名目GDP600兆円の達成は新基準で2024年度と予想
・10年間の消費者物価上昇率は平均1.3%を予想
・貿易赤字は恒常化
・訪日外国人旅行者数は2020年には4000万人へ
・第一次所得収支の黒字は高水準が続く
・2020年代半ばに経常収支は赤字へ
・財政収支の見通し
4.金融市場の見通し
・日本の金融政策と金利
・米国の金融政策と金利
・ユーロ圏の金融政策と金利
・為替レート
5.代替シナリオ
・楽観シナリオ
・悲観シナリオ
・シナリオ別の財政収支見通し
・シナリオ別の金融市場見通し
1.低成長が続く世界経済
・新興国の成長率が急低下
・新興国は相対的に高い成長を維持するが、伸び率は徐々に低下
2.海外経済の見通し
・米国経済-当面は潜在成長率を上回る成長が持続、GDPギャップは2019年に解消へ
・ユーロ圏経済-解消しない域内格差。銀行健全化になお課題。保護主義の脅威も
・中国経済-経済成長率は10年後には3.5%前後へ
・新興国経済-4%台後半の成長が続く
3.日本経済の見通し
・人口減少が低成長の主因ではない
・潜在的な需要の掘り起こしが重要
・女性、高齢者の労働参加拡大が鍵
・予測期間中の潜在成長率は1%弱まで回復
・10年間の実質GDP成長率は平均0.9%を予想
・名目GDP600兆円の達成は新基準で2024年度と予想
・10年間の消費者物価上昇率は平均1.3%を予想
・貿易赤字は恒常化
・訪日外国人旅行者数は2020年には4000万人へ
・第一次所得収支の黒字は高水準が続く
・2020年代半ばに経常収支は赤字へ
・財政収支の見通し
4.金融市場の見通し
・日本の金融政策と金利
・米国の金融政策と金利
・ユーロ圏の金融政策と金利
・為替レート
5.代替シナリオ
・楽観シナリオ
・悲観シナリオ
・シナリオ別の財政収支見通し
・シナリオ別の金融市場見通し
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