- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 財政・税制 >
- 地方公共団体の財政健全化について~「平成27年度決算に基づく健全化判断比率・資金不足比率の概要(速報)」について~
3――健全化判断比率の平均値は低下傾向
3 実質赤字比率及び連結実質赤字比率は赤字がある場合のみ定義され、全体の平均値は公表されていないため、実質公債費比率及び将来負担比率のみを対象とする。資金不足比率の平均値についても公表されていない
4 将来負担比率の算定過程で分子が負もしくはゼロとなったケースを「将来負担がない」と表記した
5 将来負担比率の平均値は将来負担がある市区町村のみを対象に加重平均しているため、将来負担がない市区町村の割合についても分析している
4――おわりに
ただし、この改善が、本来地方公共団体が住民に提供すべき公共サービスの質の低下と引き換えにしているものであれば、真の財政健全化とは言えないだろう。特に将来負担比率の改善については、社会資本における老朽化対策の先送りという将来負担が潜在しているという懸念がある。しかし、早ければ今年から資産の老朽化度合いを把握する「資産老朽化比率」が公表される見込みであり、今後、健全化判断比率・資金不足比率に加えて、資産老朽化比率もあわせて分析することで、真の財政健全化の状況についても明らかになるだろう。
神戸 雄堂
研究・専門分野
(2016年10月04日「基礎研レター」)
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年03月29日
人的資本経営の実践に資するオフィス戦略の在り方-メインオフィスは人的資本経営実践のためのプラットフォームに -
2024年03月29日
晩年に関する不安~老後とその先の不安には「近居」が“程よい距離感” -
2024年03月29日
急速に導入が進むインドの再生可能エネルギー~2030年の国際公約達成を狙える位置に -
2024年03月29日
身体活動基準2023~座位行動時間、筋トレに関する指針が追加 -
2024年03月29日
鉱工業生産24年2月-不正問題の影響で自動車生産が一段と落ち込む
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
-
2023年04月27日
News Release
【地方公共団体の財政健全化について~「平成27年度決算に基づく健全化判断比率・資金不足比率の概要(速報)」について~】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
地方公共団体の財政健全化について~「平成27年度決算に基づく健全化判断比率・資金不足比率の概要(速報)」について~のレポート Topへ