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- 鉱工業生産16年8月~7-9月期の増産ペースは4-6月期を上回る公算
2016年09月30日
1.8月の生産は市場予想を上回る上昇
経済産業省が9月30日に公表した鉱工業指数によると、16年8月の鉱工業生産指数は前月比1.5%(7月:同▲0.4%)と2ヵ月ぶりに上昇した。先月時点の予測指数の伸び(前月比4.1%)は下回ったが、事前の市場予想(QUICK集計:前月比0.5%、当社予想は同0.3%)を上回る結果であった。出荷指数は前月比▲1.3%と3ヵ月ぶりの低下、在庫指数は前月比0.1%と2ヵ月ぶりの上昇となった。
8月の生産を業種別に見ると、このところ堅調な推移していた輸送機械は前月比▲1.7%と4ヵ月ぶりに低下したが、情報通信機械(前月比14.0%)、電子部品・デバイス(前月比6.3%)が高い伸びとなるなど、速報段階で公表される15業種中11業種が前月比で上昇(3業種が低下、1業種が横ばい)した。
8月の生産を業種別に見ると、このところ堅調な推移していた輸送機械は前月比▲1.7%と4ヵ月ぶりに低下したが、情報通信機械(前月比14.0%)、電子部品・デバイス(前月比6.3%)が高い伸びとなるなど、速報段階で公表される15業種中11業種が前月比で上昇(3業種が低下、1業種が横ばい)した。
財別の出荷動向を見ると、設備投資のうち機械投資の一致指標である資本財出荷指数(除く輸送機械)は16年4-6月期の前期比3.4%の後、7月が前月比0.6%、8月が同▲1.9%となった。また、建設投資の一致指標である建設財出荷指数は16年4-6月期の前期比0.0%の後、7月が前月比▲2.3%、8月が同0.1%となった。7、8月の平均を4-6月期と比べると資本財出荷(除く輸送機械)は▲0.1%、建設財は▲0.5%低い水準となっている。16年4-6月期のGDP統計の設備投資は前期比▲0.4%と2四半期連続の減少となったが、企業収益の悪化を受けて7-9月期も低調に推移する可能性が高い。
消費財出荷指数は16年4-6月期の前期比0.2%の後、7月が前月比3.4%、8月が同▲3.9%となった(耐久消費財:前月比▲6.6%、非耐久消費財:前月比▲2.3%)。8月は大きめのマイナスとなったが、消費財出荷指数の7、8月の平均は4-6月期を0.7%上回っている。
8月の消費関連指標は総じて弱い結果となったが、7月は強い結果となっており均してみれば持ち直しの動きが継続していると判断される。現時点では、GDP統計の個人消費は1-3月期(前期比0.7%)、4-6月期(同0.2%)に続き7-9月期も増加すると予想している。
消費財出荷指数は16年4-6月期の前期比0.2%の後、7月が前月比3.4%、8月が同▲3.9%となった(耐久消費財:前月比▲6.6%、非耐久消費財:前月比▲2.3%)。8月は大きめのマイナスとなったが、消費財出荷指数の7、8月の平均は4-6月期を0.7%上回っている。
8月の消費関連指標は総じて弱い結果となったが、7月は強い結果となっており均してみれば持ち直しの動きが継続していると判断される。現時点では、GDP統計の個人消費は1-3月期(前期比0.7%)、4-6月期(同0.2%)に続き7-9月期も増加すると予想している。
2.7-9月期の増産ペースは4-6月期を上回る公算
16年8月の生産指数を9月の予測指数で先延ばしすると、16年7-9月期は前期比1.9%となる。生産計画が下方修正される傾向が続いているが、9月の生産の伸びが予測指数から▲3%下振れても7-9月期は前期比で1%近い伸びとなる。7-9月期の生産は2四半期連続の増産となり、4-6月期(前期比0.2%)から伸びを高めそうだ。引き続き円高による輸出の下振れなどのリスクは残るが、先行きの生産は緩やかな持ち直しが続くことが予想される。
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経歴
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
(2016年09月30日「経済・金融フラッシュ」)
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