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- 育児・介護休業法等改正のポイント(育児関係)
育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)における育児関係の主な改正内容2は図表の通りである。
子の看護休暇については、小学校就学前の子が1人の場合は年5日、2人以上の場合は年10日が法律によって付与されているが、現行は1日単位での取得を前提としていた。法改正によって、看護休暇を半日単位で取得することが認められるようになる。ただし、所定労働時間が4時間以下の労働者については適用除外となる。また、(1)半日単位の取得が困難な労働者の適用除外、(2)「半日」の時間設定、については労使協定により別途定めることが認められている。
有期契約労働者については、これまで(1)雇用期間1年以上、(2)子が1歳以降の雇用継続見込み、(3)子が2歳までの間に労働契約が更新されないことが明らかでないこと、が育児休業の取得要件となっており、特に(2)がネックとなって取得できないケースが問題視されていた。改正後は、(2)が削除され、(3)も「子が1歳6ヶ月になるまでの間に、労働契約満了が明らかでない」に緩和される。
また、育児休業等の対象となる子については、従来「法律上の親子関係である実子・養子」であったが、改正により、「特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親3に委託されている子といった法律上の親子関係に準じると言えるような関係にある子」も対象に追加された。
この他、従来からあった「妊娠・出産・育児休業等を理由とする不利益取扱いの禁止」に加えて、上司、同僚などが職場において、妊娠・出産・育児休業等を理由とする就業環境を害する行為をすることがないよう防止するための措置(労働者への周知・啓発、相談体制の整備等)が事業主に義務化される。なお、従来からある不利益取扱の禁止、今回追加された防止措置ともに、派遣労働者を受け入れている派遣先にも適用されるので、その点についても留意が必要である。
1 この拙稿については、以下に掲載されている。
http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=53145?site=nli
2 関連する省令・指針については、現在検討されているところである。
3 養子縁組里親とは、「養子縁組によって養親となることを希望し、養子縁組が可能な要保護児童を養育する養子縁組を前提とした里親」(厚生労働省「児童相談所運営指針」より抜粋)をいう。
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松浦 民恵
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(2016年07月19日「研究員の眼」)
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