2016年07月12日

急増する訪日外国人のホテル需要と消費支出-2014年の訪日外国人旅行者数は前年比+29%増、外国人延べ宿泊者数は同+34%増、消費額は同+43%増で2兆円を突破

金融研究部 不動産市場調査室長   竹内 一雅

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2|消費項目別の旅行消費額
訪日外国人による2014年の国内での旅行消費額では、買い物代が7,146億円で全体の35%を占め最多であり、次いで宿泊料金(6,099億円、30%)、飲食費(4,311億円、21%)、交通費(2,181億円、11%)と続いている(図表-21)。

国籍別にみると、中国の買い物代が3,070億円で突出しており、日本国内における訪日外国人の旅行総消費総額の15.1%を占めている(図表-22)。一人当たり支出額のうち、買い物代では中国が12万7千円で最も高く、次いでタイの5万6千円だった(図表-23)。宿泊費ではオーストラリア(9万3千円)やイギリス(8万1千円)、アメリカ(7万2千円)などで高く、韓国(2万5千円)や台湾(3万7千円)などで低い。国別に支出構成比も大きく異なっており、中国では買い物の閉める比率が55%に達するが、イギリスやアメリカでは14%に過ぎない。一方、米国では宿泊料金が占める比率が43%と高い。

なお、2015年第1四半期に訪日外国人の一人当たり旅行支出額は、17万1千円で2014年通年と比較すると総額で+13.1%、買い物代+35.0%増、娯楽・サービス費+52.7%増と大きく増加した。このうち中国の一人当たり旅行支出額は30万円で同+29.6%増(うち買い物代は+38.9%増の17.7万円、娯楽・サービス費+84.4%増の5.1万円、宿泊料金+18.4%増の5.3万円)だった(図表-23)。
図表-21: 訪日外国人の項目別旅行消費額構成比(2014年)/図表-22:訪日外国人の国籍別・項目別旅行消費額(2014年)
図表-23:訪日外国人の国籍別・項目別の一人当たり旅行支出額(2014年、2015年Q1期(中国のみ))
3|来日目的別の旅行中消費額
訪日外国人消費動向調査によると、2014年に訪日した外国人旅行者の来日目的は、観光・レジャーが821万人で全体の61%を占めている。次いで業務が336万人(うちMICE14関連が195万人)、親族・知人訪問が98万人となっている(図表-24、25)。

訪日外国人の一人当たり旅行中支出額15は、ハネムーン・学校関連等の来日の場合13万7千円で最も多く、次いで業務の13万6千円で、観光・レジャーは11万円であった(図表-24)。国籍別にみると、ほとんどの目的で中国からの支出が最も多く、特に治験・検診では41万円にのぼっている(図表-26)。全体の訪日客の61%を占める観光・レジャー目的の来日では、中国が17万円、アメリカが15万円、香港が11万円、台湾が8万円、韓国が5万円の支出だった。

訪日外国人の旅行中消費額は、観光・レジャーが9,078億円で最も多く、次いで業務が4,571億円(うちMICEが2,500億円)であった。このうち、中国の支出は観光・レジャーで2,297億円、業務では1,463億円と、それぞれの項目で25%、32%を占め大きな存在感を示している(図表-27)。
図表-24:来日目的別にみた訪日外国人旅行客数・一人当たり旅行中支出額(2014年)/図表-25:主要国籍別にみた来日目的別訪日外国人旅行者数構成比(2014年)/図表-26:来日目的別・国籍別にみた訪日外国人一人当たり旅行中支出額(2014年)/図表-27:来日目的別にみた訪日外国人の主要国籍別旅行中消費額(2014年)
 
14 MICEとは、Meeting(企業等のミーティング)、Incentive(企業報奨・研修旅行)、Convention(国際会議・学会等)、Exhibition/Event(文化・スポーツイベント、展示会・見本市)の略称である。
15 旅行中の支出額でありパッケージツアー費に含まれる国内収入分(宿泊料金や飲食費、交通費等)は除かれている
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金融研究部   不動産市場調査室長

竹内 一雅 (たけうち かずまさ)

研究・専門分野
不動産市場・投資分析

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