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- 中国経済:景気指標の総点検と今後の注目点(2016年春季号)
- まず、中国経済を供給面から点検すると、製造業は依然低迷しており、非製造業にも陰りが見られる。2月の製造業PMIは49.0%と拡張・収縮の境界(50%)を7ヵ月連続で下回った。新規受注も48.6%と0.9ポイント低下しており、先行き不安が払拭できない状況である。一方、2月の非製造業PMI(商務活動指数)は52.7%と1月の53.5%を下回った。依然として50%を上回っているものの、株価下落が影響した可能性もあるため注意が必要である。
- 次に、需要面を点検すると、輸出は低迷、堅調だった消費にも陰りがでてきたが、投資には持ち直しの兆しがある。ここもとの輸出(ドルベース)は前年割れが続いており、先行指標となる新規輸出受注が17ヵ月連続で50%を下回るなど先行きにも明るさは見えない。消費の代表指標である小売売上高は伸びが鈍化するなど陰りが見られる(下左図)。一方、投資の代表指標である固定資産投資は一進一退のボックス圏内ながら1-2月期には伸びが持ち直した。
- その他の重要指標を点検すると、電力消費量は前年並みのレベルで一進一退、道路貨物輸送量も前年が高かった反動もあって伸びが鈍化、工業生産者出荷価格も過剰生産設備問題を背景にデフレ圧力が燻っており下げ止まったとは言い難い。一方、通貨供給量(M2)は高い伸びを維持しており、今年1月以降は中長期融資も高い伸びを示し始めたことから、プロジェクトファイナンスなどによるインフラ投資が動き出す可能性が浮上している(下右図)。
- 今後の注目点としては、「好調だった消費は減速するのか?」、「不振だった投資は復調するのか?」、「住宅市場は本格的な回復に向かうのか?」の3点が挙げられる。
1.中国経済を供給面から点検すると
【工業生産】
【製造業PMI】
【非製造業PMI(商務活動指数)】
2.一方、需要面を点検すると
【小売売上高】
【固定資産投資】
【輸出金額】
3.その他の景気指標を点検すると
【電力消費量】
【貨物輸送量】
【工業生産者出荷価格】
【通貨供給量(M2)】
4.今後の注目点
【1】好調だった消費は減速するのか?
【2】不振だった投資は復調するのか?
【3】住宅市場は本格的な回復に向かうのか?
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