2014年01月08日

第3 の矢はどこへ行く?

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金融政策・財政政策に続く、アベノミクスの第3 の矢、「成長戦略・構造改革」に迷走の気配がある。2013 年3 月にTPP(環太平洋経済連携協定)への参加を表明し、さらに6 月には実質2%の経済成長を目指した日本再興戦略を発表したが、株式市場の反応は芳しくなかった。

確かに第3 の矢の内容をみると、とんとん拍子に改革が進んでいるとは言えない。税制改革は法人税率の全面引き下げではなく、投資減税に止まる可能性がある。

インターネットを通じた薬品販売にも一部制限が導入されそうである。目玉の国家戦略特区では、外国人医師による診療などが認められる方向にあるものの、解雇条件の明確化や労働時間制限の緩和などの労働市場の改革や企業による農地所有の解禁については雲行きが怪しくなってきた。

安倍首相の写真が英エコノミスト誌の表紙を飾った5 月頃まで、金融財政に続く第3 の矢でも大胆な政策が打ち出されるという期待が高まっていた。しかし、しばらく選挙の洗礼を受けない政府
与党の中で、首相が思い切ったリーダーシップを発揮できるのかという疑問から、投資家の熱狂的な期待が萎みつつあるという。

年金基金が2014 年度に世界の中での日本株への配分比率を高め、あるいは維持すべきなのかどうか、そろそろ分岐点を迎えている。

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(2014年01月08日「ニッセイ年金ストラテジー」)

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