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■要旨
景気ウォッチャー調査の現状判断DI(3ヵ月前と比較した景気の現状に対する判断)の推移をみると、2015年4月(53.6)をピークに悪化に転じた後、足元では足踏み感がみられ、一部では景気後退局面入りしたとの見方も強まっている。
過去の景気後退(拡大)局面において、現状判断DIは先行して低下(上昇)し始める傾向があった。2015年夏以降の景気ウォッチャー調査にみられる反転の動きを踏まえれば、足元では景気後退の可能性が高まっていると捉えることもできる。
現状判断DIは月々の触れが大きいために基調が読み難いことに加え、景気の局面変化に関して間違ったサインを出すという欠点もある。月々の振れを考慮し現状判断DIの前年差をとってみると、マイナスとなった時期が概ね景気後退期となっていた。景気への先行性が高い現状判断DIが2015年4月に山をつけていることもあり、その前年差がマイナス圏に突入するようであれば、景気後退局面入りが現実味を帯びてきそうだ。
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岡 圭佑
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(2015年10月29日「基礎研レター」)
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