2015年09月09日

景気ウォッチャー調査(15年8月)~停滞感が一段と強まる

経済研究部 研究員   岡 圭佑

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■見出し

・景気の現状判断DI:停滞感が一段と強まる
・夏のボーナス、中国の景気減速・株安で景況感は弱含み
・先行きは3ヵ月連続で悪化

■要旨

9月8日に内閣府から公表された15年8月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状判断DIは49.3となり、前月を▲2.3ポイント下回った。参考系列として公表されている季節調整値は50.0と前月を0.7ポイント上回り、3ヵ月ぶりの改善となった。

景況感はここ数ヶ月足踏みが続いていたが、原数値が15年1月以来7ヵ月ぶりに好不況の分かれ目である50を下回るなど、景況感は停滞感を一段と強めている。プレミアム付商品券が引続き個人消費を下支えしているものの、世界同時株安のきっかけとなった中国景気に対する不透明感が色濃く反映される結果となった。景況感は悪化基調に転じたと判断するのは早計だが、中国景気の先行きに対する不透明感が依然根強いことに加え、円安による材料価格の高騰を懸念する声もあり、今後の動向に注意が必要だ。

先行き判断DIは48.2と前月から▲3.7ポイント低下し、3ヵ月連続の悪化となった。参考系列として公表されている季節調整値は48.5と前月から▲2.6ポイントの低下となった。先行き判断DIの内訳をみると、家計動向関連が前月差▲3.9ポイント、企業動向関連が同▲3.2ポイント、雇用関連が同▲3.3ポイントとなった。

個人消費の低迷が続く中、株高による資産効果やインバウンド効果が景況感の下支えとなっていたが、中国の景気減速に対する不安が急速に高まったことが景況感の下押し要因となっている。景況感を大きく押し上げる材料が見当たらない中で、根強い中国景気の先行き不安や株価の下落が収まらなければ、景況感は悪化基調に転じる恐れがあるだろう。

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経済研究部   研究員

岡 圭佑 (おか けいすけ)

研究・専門分野
日本経済

(2015年09月09日「経済・金融フラッシュ」)

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