2015年07月17日

米国住宅市場の動向-漸く本格的な回復か

経済研究部 主任研究員   窪谷 浩

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【要旨】

  1. 世界経済に大きなダメージを与えた、08年の金融危機では、米住宅市場バブルの崩壊に伴う、米金融システムへのストレスが原因となった。米住宅市場は、金融危機後に暫く低迷していたが、11年以降は緩やかながら回復基調が持続している。
  2. 米国住宅市場に関する指標は、概ね金融危機前の住宅ブームのピーク時からは完全には回復してないことを示しているものの、住宅着工が漸く世帯数の増加ペースに追いつくなど、住宅バブルの後遺症は相当程度癒えてきたといえる。
  3. また、ファニーメイやフレディマックが、初めて住宅を購入する人向けに住宅ローンの頭金について最低水準を引き下げるなどした効果もあり、住宅販売も回復に弾みがついてきた。実際、建設業者のマインドを示す住宅市場指数では、今後6ヵ月の新築住宅販売見込みの改善スピードが15年に入ってから顕著に加速している。
  4. 米国では、今後政策金利の引き上げが見込まれ、住宅ローン金利の上昇等を通じて住宅市場への影響が懸念される。しかしながら、労働市場の回復持続が見込まれる中で、当面、政策金利の引上げペースは緩やかと見込まれ、住宅ローン金利の上昇幅も小幅に留まるとみられることから、住宅市場への影響は限定的であろう。
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経済研究部   主任研究員

窪谷 浩 (くぼたに ひろし)

研究・専門分野
米国経済

(2015年07月17日「Weekly エコノミスト・レター」)

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