2015年07月03日

財政再建なくしても経済再生なし~骨太2015「経済再生なくして財政再建なし」~

薮内 哲

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■要旨

今回の骨太における財政健全化に向けた内容は玉虫色とも言われるが、17年4月に消費税率の引き上げを控える中で経済情勢をみながらベストな選択を取れるのが理想的な政策運営ともいえる。しかし、歴史が語るように痛みを伴う改革は、先送りがつきものだ。足元では安保関連法の審議などを背景に内閣支持率が低下している。来年の夏には参院選が控えるため、支持率低下を恐れて痛みを伴う改革が遠のく恐れがある。だからこそ骨太において歳出改革を約束する枠組みが設けられる必要があった。歳出改革の「目安」と姿勢は示されたが、実行される約束はされていない。

「経済再生なくして財政再建なし」はもっともだが、現在の日本おいては「財政再建なくしても将来世代の経済再生はない」ということも常に肝に銘じ、先送りしない政策運営が望まれる。

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(2015年07月03日「基礎研レター」)

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