2015年03月10日

米国経済の見通し-堅調な個人消費から成長の加速を予想

経済研究部 主任研究員   窪谷 浩

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【要旨】

  1. 米国経済は10-12月期の成長率が7-9月期から低下。もっとも、個人消費の伸びが加速したほか、7-9月期の成長が特殊要因で押し上げられていたことを考慮すれば、米国経済は底堅い成長が持続している。15年の成長率は、個人消費主導で2.9%と14年の2.4%から加速すると予想。
  2. 個人消費は、労働市場の改善を背景に、引き続き経済を牽引していくことが見込まれる。民間設備投資は、エネルギー関連企業など一部業種では減少が見込まれるものの、全体ではプラスの伸びを維持すると見込まれる。住宅投資についても労働市場の改善を背景に緩やかな回復が見込まれる。一方、海外部門は、米国経済が相対的に好調を維持しているほか、ドル高が進んでいることから、今後も成長率を押し下げる方向に働こう。
  3. 金融政策については、エネルギー価格の下落や賃金の伸びが抑制されていることから、政策金利の引上げを慎重に見極めるため、15年の年央(6月)ではなく、9月に利上げを開始すると予想。
  4. 長期金利は、物価が緩やかに上昇することに加え、年後半に政策金利が引上げられることから、緩やかに上昇することが見込まれる。ただし、上昇幅は限定的とみられる。
  5. リスク要因としては、海外経済の動向と国内政治が挙げられる。国内政治では、今年1月から上下院で多数党の異なる「ねじれ状態」は解消されたが、上下院で共和党内の責任転嫁がみられる等、政治が機能し難い状況が続いている。このため、国内政治の混乱に伴う政府部門の閉鎖も含めた政治リスクには注意したい。

米国の実質GDP成長率(寄与度)

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経済研究部   主任研究員

窪谷 浩 (くぼたに ひろし)

研究・専門分野
米国経済

(2015年03月10日「Weekly エコノミスト・レター」)

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