2015年02月20日

米国予算審議がキックオフ-紆余曲折が予想される予算審議

経済研究部 主任研究員   窪谷 浩

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【要旨】

  1. 2月2日にオバマ大統領から予算教書が発表され、今年10月1日から始まる16会計年度の予算審議がスタートした。今後は4月15日の予算決議可決、6月30日の歳出予算法案の成立を目指して議会主導で予算案が審議される。上下両院ともに議会で野党共和党が多数を占めていることから、議会の予算案は予算教書から変更される可能性が高い。
  2. 16年度の予算教書では、中間所得層に対する支援が明確に打ち出されている。税制改革では高額所得者や多国籍企業に対する課税を強化する一方、中低所得層に対する減税の拡大を要求している。一方、歳出面では社会インフラ関連の公共事業が大幅に増額されたほか、防衛予算についても増額を要求している。
  3. また、増税などによって今後10年間の赤字を1.8兆ドル削減するとしており、2011年の予算管理法で要求された1.2兆ドルの削減基準をみたすことで強制削減(sequestration)の回避が可能としている。
  4. 今後議会による予算審議が本格化してくるが、当面は16年度予算以外でも、2月中に成立させる必要がある国土安全保障省関連予算の継続決議や3月15日が期限の債務上限問題など、問題が山積しており、政府閉鎖や米国債のデフォルトリスクなど、米国の予算・財政に絡んだ政治リスクは高まっている。
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経済研究部   主任研究員

窪谷 浩 (くぼたに ひろし)

研究・専門分野
米国経済

(2015年02月20日「Weekly エコノミスト・レター」)

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