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- 【アジア新興経済レビュー】原油安の影響でインフレ率と輸入が鈍化
2015年02月02日
- (実体経済)
1月は、原油安の影響でインフレ率に加えて、輸入にも明らかな鈍化傾向が見られた。また、韓国・台湾・フィリピンで10-12月期GDPが発表された。韓国は輸出の減少、台湾は個人消費・投資の鈍化が響き、それぞれ成長率が鈍化した。フィリピンは復興の進展で政府消費・建設投資を中心に成長率が加速した。 - (インフレ率)
12月のインフレ率(前年同月比)は、原油安を背景とする低下傾向が続いており、インドネシア・インドを除く国・地域で3ヵ月平均・6ヵ月平均を下回った。特にインドネシアは、11月中旬の燃料補助金の削減、電気料金と家庭用ガス価格の値上げの影響によって、前年同月比8.4%と前月の同6.2%から更に上昇した。 - (金融政策)
1月は、韓国・マレーシア・タイ・インドネシア・インドで金融政策決定会合が開かれ、インドを除く会合で政策金利は据え置かれた。インドは、15日に臨時の金融政策決定会合を開催し、政策金利を0.25%引き下げた(8.0%→7.75%)。 - (1月の注目ニュース)
台湾では、17日に与党・国民党の主席選挙で新北市長の朱立倫氏が当選した。今後、朱氏がいかに党改革を進め、国民党の支持率を回復できるかに注目が集まっている。インドネシアでは、1日にガソリン向け補助金を撤廃し、9日に2015年度補正予算案が公表された。野党が多数派を占める今後の国会の予算審議に注目が集まっている。マレーシアでは、20日に2015年度予算を修正し、財政赤字のGDP比を当初の3%から3.2%に上方修正した。金融市場で懸念されていた開発予算の減額はなかった。 - (2月の主要指標)
マレーシア(12日)・タイ(16日)・インドネシア(5日)・インド(9日)で10-12月期のGDPが公表される。特にタイは景気回復の進捗状況、インドは前期から加速して資本流入の追い風が吹くかに注目したい。
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経歴
- 【職歴】
2008年 日本生命保険相互会社入社
2012年 ニッセイ基礎研究所へ
2014年 アジア新興国の経済調査を担当
2018年8月より現職
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