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- 米国年末商戦の評価-好調な米国個人消費に変調はみられるのか
2015年01月23日
【要旨】
- 年末商戦(11月~12月)の小売売上は年間売上のおよそ2割を占めているほか、12月は、年間でもっとも売上が大きいスーパーサタデーをはじめ年間上位10日のうち、7日が集中する重要な月となっている。
- 先日発表された12月の米小売売上高は、食品サービスを含む売上高が季節調整済前月比で▲0.9%と大幅な減少を示した。また、GDPの推計に使われるコア売上高も前月比▲0.4%と市場予想(同+0.4%)のプラスに反してマイナスとなったほか、主要品目別にみても幅広い品目で11月からの売上減少を示したことから、市場では好調な米個人消費の変調を示すものではないかとの懸念が強まった。
- もっとも、11月と12月を合わせた年末商戦の前年比をみた場合には、コア売上高が11年以来の伸びとなるなど、好調を維持していることから、過度に悲観的にみる必要はないとみられる。また、14年は、大手小売チェーンが年末商戦の開始時期を11月上旬に早めるなど、通常の年末商戦に比べて購買パターンが変化した可能性があり、11月と12月の季節調整で、12月の落ち込みが強調された可能性には注意したい。
- 労働市場の改善が継続する中、ガソリン価格の下落もあり、消費に影響を与える消費者センチメントはミシガン大学消費者センチメント指数が11年ぶりの高さとなっているほか、消費者の購買意欲は非常に強いことから、好調な個人消費が変調したと判断するのは早計だろう。
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