2014年11月18日

保険会社の低金利への対応-保険会社版のシステミック・リスクとは何か?

保険研究部 主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員 篠原 拓也

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【要旨】

本稿は、低金利の継続が保険会社に与える影響を紹介するもので、保険商品や資産運用等の一定の知識を前提としつつも、平易な内容としている。

世界的に、先進諸国で金利低下が続いている。日本では、標準利率が2013年4月に、1.5%から1%に引き下げられ、これに伴って生保各社は、保険料の値上げ等の対応を図っている。欧米でも、低金利を受けて対応の検討が進んでおり、2014年6月には、アメリカとカナダのアクチュアリー会が共同で、継続する低金利環境が保険事業に与える影響について、報告書をまとめている。
その中では、低金利の原因や、低金利が保険会社に与える影響について記載があり、既に日本で経験された内容が多く含まれている。一方、保険会社版のシステミック・リスクに関しても言及されており、低金利の継続により保険業界全体で経営危機に陥る懸念についてまとめられている。
現代社会は、経験したことのない低金利の時代に踏み込みつつある。先進諸国の事例等に注意しつつ、幅広い対応方法の検討を重ねることが重要と考えられる。

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保険研究部   主席研究員 兼 気候変動リサーチセンター チーフ気候変動アナリスト 兼 ヘルスケアリサーチセンター 主席研究員

篠原 拓也 (しのはら たくや)

研究・専門分野
保険商品・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴
  • 【職歴】
     1992年 日本生命保険相互会社入社
     2014年 ニッセイ基礎研究所へ

    【加入団体等】
     ・日本アクチュアリー会 正会員

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【保険会社の低金利への対応-保険会社版のシステミック・リスクとは何か?】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

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