2014年10月31日

消費者物価(全国14年9月)~コアCPI上昇率は10月以降、1%割れが続く公算

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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■見出し

・コアCPI上昇率(消費税の影響を除く)は1%まで低下
・コアCPI上昇率は10月以降、1%割れが続く公算


■要旨

総務省が10月31日に公表した消費者物価指数によると、14年9月の消費者物価(全国、生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は前年比3.0%(8月:同3.1%)となり、上昇率は前月から0.1ポイント縮小した。コアCPIを消費税の影響を除くベースでみると、4月は消費税率引き上げ分以上の値上げが行われたこともあり、前年比1.5%まで上昇率が高まったが、その後は鈍化傾向が続き、9月は前年比1.0%となった。
コアCPI上昇率を寄与度分解すると、エネルギーが0.22%(8月:同0.38%)、食料(生鮮食品を除く)が0.27%(8月:同0.30%)、その他が0.49%(8月:同0.41%)であった(当研究所試算による消費税の影響を除くベース)。

14年10月の東京都区部のコアCPIは前年比2.5%(9月:同2.6%)となり、上昇率は前月から0.1ポイント縮小した。東京都区部のコアCPI上昇率のうち、エネルギーによる寄与が0.09%(9月:同0.13%)、食料(生鮮食品を除く)が0.14%(9月:同0.18%)、その他が0.38%(9月:同0.39%)であった(当研究所試算による消費税の影響を除くベース)。
10月の東京都区部の結果からすれば、10月の全国のコアCPI上昇率は消費税の影響を除くベースで1%割れとなることが見込まれる。その後も景気減速に伴う需給バランスの悪化に加え、ここにきて原油価格が大幅に下落していることも物価の下押し圧力として働くことになるだろう。ガソリン店頭価格は7/14時点の1リットル=169.8円(レギュラー、全国平均)から161.8円(10/27時点)まで下落したが、原油価格の下落はまだ完全には反映されていない。ガソリン価格の前年比上昇率は14年6月の10.6%をピークに9月には同3.7%まで低下したが、先行きも低下傾向が続き、年末にかけてはほぼゼロ%となることが予想される(消費税の影響を除けばマイナス)。
黒田日銀総裁が述べているように、原油価格が下がることは日本経済にとってはプラス要因で、中長期的には物価上昇率を引き上げていく方向に影響することは確かだ。しかし、2年間という「物価安定の目標」達成の期限を考えた場合には足もとの原油価格下落は逆風となる。現時点ではコアCPI上昇率は15年半ば頃まで1%割れが続くと予想している。

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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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