2014年09月18日

日銀短観(9月調査)予測~大企業製造業の業況判断D.I.は2ポイント下落の10を予想

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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  1. 日銀短観9月調査では、注目度の高い大企業製造業で2四半期連続となる景況感悪化が示されると予想する。大企業非製造業については製造業を上回る悪化を予想。消費増税後の日本経済は大きく落ち込み、持ち直しが期待されていた7月の経済指標も冴えない。消費の低迷感は色濃く残り、生産や出荷の持ち直しも小幅に留まっている。企業では増税の悪影響との持久戦の様相が強まっているとみられる。大企業製造業では、8月下旬以降の急速な円安再開が多少の下支えになったとみられ、景況感の悪化は小幅に留まるが、内需依存度の高い非製造業では悪化がより明確になりそうだ。中小企業については、非製造業のマインド悪化は大企業と同程度だが、製造業は海外展開が限定的であり、円安の恩恵を受けにくいことから、悪化幅が大企業よりもやや大きめになりそうだ。
  2. 一方、先行きの景況感は総じて小幅の改善が予想される。不透明感は残るものの、駆け込み需要の反動減緩和が期待されるためだ。ただし、先行きに対して慎重に見る傾向が強い中小企業非製造業では、マインドのさらなる悪化が示されると見ている。
  3. 今回の最大の注目ポイントは景況感の先行きである。景気については、足踏み感が出ているとはいえ、回復基調に戻るとの見立てがコンセンサスになっている。企業は経済活動の最前線に位置するだけに、今回の先行きの景況感が回復を示すかどうかや、回復が示された場合の反発力が注目される。また、14年度の設備投資計画も注目度が高い。企業の設備投資に今後本格化する兆しが見えれば、先行きの景気回復シナリオをサポートする大きな材料になる。

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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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