2014年08月12日

欧米生保市場定点観測(5)米国における生保・医療保険会社のM&A-コンソリデーション(統合)熱はさめた?-

保険研究部 主任研究員   松岡 博司

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【要旨】

2013年の米国では、生保会社を対象とするM&Aおよび医療保険会社を対象とするM&Aはいずれも、件数、取引規模とも対前年で減少した。

近年の米国生保・医療保険市場においては、以下の変化が進行している。

  • マーケットシェアや規模の拡大、統合によるコスト削減等を目的とするコンソリデーション熱が減退した
  • 不採算事業や戦略にフィットしない事業を売却したい売り手がM&Aの主役になっている
  • 米国事業の低採算性と本国における自己資本規制の改変見込みに対処すべく、欧州の保険会社が米国市場から退出する動きがある
  • 短期的な利益に目標を置く非伝統的な買収者が登場している
  • 米国の大手生保会社はM&Aを通じて世界の新興国地域に進出する動きを強めている

米国は世界最大の保険M&A市場である。世界の生保・医療保険M&A案件の、買収側会社、ターゲット側会社の地域分布を見ても、北米(米国・カナダ)が、買収側、ターゲット側いずれにおいても最大シェアを有する地域となっている。

保険会社M&Aの最先端市場である米国の動きは、今後、わが国生保市場に波及してくることも予想される。

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保険研究部   主任研究員

松岡 博司 (まつおか ひろし)

研究・専門分野
生保経営・生保制度(生保販売チャネル・バンカシュランス等、主に日本生命委託事項を中心とする研究)

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