2014年06月06日

6月ECB政策理事会:追加緩和パッケージを発表-象徴的意味が大きいマイナス金利導入

経済研究部 常務理事 伊藤 さゆり

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欧州中央銀行(ECB)が5日に6月の政策理事会を開催、「低インフレがより長期にわたり持続するリスクが高まった」との判断から、(1)預金金利マイナス化を含む政策金利の引き下げ、(2)民間企業向け貸出促進のための最長4年物資金供給(TLTRO)実施、(3)資産担保証券(ABS)買い入れ開始に向けた準備作業の加速、(4)SMPの不胎化停止など流動性供給強化策を決めた。

一連の政策のうち、預金金利のマイナス化は象徴的な意味が大きく、SMPの不胎化停止の追加のインパクトは限定的だ。TLTROは4000億ユーロの目標に対し、どこまで伸びるかが注目されよう。

ドラギ総裁は、「政策金利は今日下限に達した(ドラギ総裁)」と述べる一方、追加的な非伝統的手段の1つとしての広範な資産買い入れプログラム導入の可能性を留保した。

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経済研究部   常務理事

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州の政策、国際経済・金融

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