2014年05月02日

雇用関連統計14年3月~雇用情勢の改善続くが、4月以降は足踏みの可能性も

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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■見出し

・失業率は前月から横ばいの3.6%
・4月以降は雇用情勢の改善が足踏みとなる可能性も

■要旨

総務省が5月2日に公表した労働力調査によると、14年3月の完全失業率は前月から横ばいの3.6%となった。労働力人口が前月から15万人の増加となる中、就業者数が14万人増とそれを若干下回る増加となったため、失業者数は前月に比べ3万人の増加となった。失業者が若干増加したのは、労働市場へ参入した人が増えたためであり、労働需給をより敏感に反映する雇用者数は前月に比べ27万人の大幅増となった。失業率は横ばいだったが、良好な内容と言える。
失業者の内訳を求職理由別(季節調整値)にみると、自発的な離職による者(自己都合)の割合が上昇し、雇用契約の満了や事業の都合といった非自発的離職による者の割合が低下する傾向が続いており、失業の深刻度も和らぐ形となっている。3月は就職活動を行っていた学校卒業予定者のうちまだ就職が決まっていない者が、学卒未就職者として新たに失業者にカウントされるようになるが、企業が新卒採用を大幅に増やしていることを反映し、3月の学卒未就職者は前年に比べ▲3万人減の17万人となった。

厚生労働省が5月2日に公表した一般職業紹介状況によると、14年3月の有効求人倍率は前月から0.02ポイント上昇の1.07倍となった。有効求人数、有効求職者数ともに前月比で減少したが、求人数の減少(前月比▲0.4%)が求職者数の減少(前月比▲1.7%)よりも小さかったため、有効求人倍率は16ヵ月連続で改善した。
有効求人倍率の先行指標である新規求人倍率は前月から0.01ポイント低下の1.66倍となった。引き続き高水準であることは変わらないが、新規求人数が2ヵ月連続で比較的大きな減少(2月:前月比▲2.9%、3月:同▲2.2%)となったことは、消費増税を控え企業の求人意欲が若干弱まった可能性を示唆している。
足もとの雇用情勢は前回の消費増税前(97年3月)に比べても良好と判断される。ただし、消費税率引き上げ後は駆け込み需要の反動などから一定の景気減速は避けられないため、14年度入り後は雇用情勢の改善基調がいったん足踏み状態となる可能性があるだろう。

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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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