2014年04月01日

日銀短観(3月調査)~大企業製造業の景況感は1改善の17、先行きは予想以上の悪化

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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  1. 大企業製造業の業況判断D.I.は17と前回12月調査比で1ポイント上昇し、5四半期連続の景況感改善が示された。また、大企業非製造業の業況判断D.I.も24(同4ポイント上昇)と製造業を上回る改善が示された。前回調査以降、高水準の公共投資に加え、消費・住宅投資における消費税増税前の駆け込み需要の盛り上がりもあって内需は堅調を維持しており、景況感の改善に繋がった。中小企業も製造業、非製造業ともに改善し、景況感の改善が幅広く波及している姿が示された。一方、先行きについては、企業規模や製造・非製造業を問わず、予想以上の景況感悪化が示された。消費税増税が国内景気の大きな逆風になるうえ、ウクライナ情勢の不透明感などから世界経済への懸念も拭えないことから、外需の先行きも楽観視しにくいことが影響したと考えられる。
  2. また、今回から14年度事業計画も集計・公表されているが、こちらも慎重な内容となった。収益計画では、売上は13年度比でほぼ横ばい、経常利益は減益見通しとなっている。また、設備投資計画は13年度比▲4.2%と13年度の初回調査、いわゆる発射台であった▲3.9%を若干下回るレベルに留まっている。市場予想に対してもやや下回る結果である。13年度収益の改善や設備投資減税という追い風はあったものの、消費税増税への懸念が大きく、慎重さが残る結果になったと考えられる。
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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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