2014年01月15日

12月マネー統計~銀行貸出、2つの見方

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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■見出し

・貸出動向: 伸び率は09年5月以来の高水準
・マネタリーベース: 年末見通し200兆円をクリア
・マネーストック: 投資信託の増加が続く

■introduction

昨年12月の銀行貸出(平残)の伸び率は前年比2.6%となった。伸び率の拡大は3ヵ月連続で、その水準は09年5月以来となる。このこと自体は前向きに評価ができるが、銀行のバランス・シートとの関係では、預金増加に貸出増加が追いつかず、預貸率の低迷が続いている。この観点から見ると、貸出増加は未だ十分とは言えない。また、11月の新規貸出金利を見ると、長期が統計開始以来の最低値を2ヵ月連続で更新している。

マネタリーベース(平残)は193.4兆円と10ヵ月連続で過去最高を更新した。一方、前年比伸び率は46.6%と縮小。日銀の大規模資産買い入れによって拡大してきた日銀当座預金残高の伸び率が133.8%と縮小した影響が大きい。一方、月末残のマネタリーベースは201.8兆円と異次元緩和に基づく年末見通し200兆円をクリアしている。

マネーストック統計によると、12月のM2平均残高の伸び率は前年比4.2%、M3は同3.4%とそれぞれ5ヵ月ぶりに縮小したが、特殊要因の影響もあり、マネーの拡大は続いている。また、広義流動性の伸び率も13ヵ月ぶりに縮小したが、M3の伸び率縮小を受けた面が大きく、内訳の投資信託は14ヵ月連続となる伸び率改善を示した。新年入り後はNISAによる投資信託への資金流入が予想されることから、投信の増勢が強まる可能性が高い。

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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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