2013年12月10日

欧州経済見通し-債務危機国は下げ止まりも、全体の回復ペースは緩やか-

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

文字サイズ

  1. 2013年のユーロ圏は、市場の混乱の再燃を回避、景気後退から脱したが、年初までの落ち込みが響き、年間の成長率は2年連続のマイナス成長となる。
  2. 14年は周辺の債務危機国が持ち直すが、フランス、イタリア、オランダなど大国の経済が伸び悩むため、プラス成長に転じるものの、0.8%と低水準となる。
  3. 域内の成長・雇用格差、銀行市場の分断が解消していないが、ユーロ圏経済の回復期待、欧州中央銀行(ECB)が供給した3年物資金前倒し返済などの影響で、金利上昇、ユーロ高圧力が高まりやすくなっている。ECBは政策金利のバイアスを下方とするフォワード・ガイダンスを維持、必要に応じ追加策を実施する構えを継続しよう。
  4. イギリス経済は住宅市場、個人消費主導で回復が加速、14年の成長率は2.3%、15年は2.0%と世界金融危機後で始めて2%台を回復する見通しである。
  5. イングランド銀行(BOE)は、成長加速でも余剰生産能力の解消には時間を要すると見ており、利上げを開始するのは15年後半となろう。



41229_ext_15_1.jpg
43_ext_01_0.jpg

経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

レポート

アクセスランキング

【欧州経済見通し-債務危機国は下げ止まりも、全体の回復ペースは緩やか-】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

欧州経済見通し-債務危機国は下げ止まりも、全体の回復ペースは緩やか-のレポート Topへ