2013年12月06日

金融市場の動き(12月号)~ 2014年は金融市場にとってどんな年?

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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  1. (株・為替) 少し早いが今年の市場を振り返ると、先進国を中心に世界の株価は大きく上昇した。とりわけ、異次元緩和で急激な円安が実現した日本株の上昇率は主要国で突出することとなった。では、2014年はどのような年になるだろうか。来年の最大テーマはやはり、米量的緩和の縮小・停止だ。その他海外発では米中間選挙、中東や東アジアの地政学リスク、中国のシャドーバンキングとバブル懸念の行方など、国内発では消費税増税とアベノミクスが主要テーマとなるだろう。現時点では、来年も円安・日本株高となるという見方が市場の大勢であり、筆者もメインシナリオとしてはそう考えている。ただし、米量的緩和縮小・停止をはじめとするテーマはそれぞれがリスクイベントと成り得、どこかで大きく躓けば、円高・株安が再来しても全くおかしくない。その意味で来年は、「内外経済と市場の耐久力が試される年」と位置づけられるだろう。海外発テーマについては、わが国が直接影響を及ぼすことは出来ない。日本独自のテーマで現在進行形であるアベノミクスの強化が実現するか否かが、重みを増してくる年になる。
  2. (日米欧金融政策) 11月の金融政策は日米ではともに現行の政策が維持されたが、ECBが利下げを実施した。引き続き米については緩和縮小時期に注目が集まる一方、日欧は追加緩和策が意識されるようになっており、方向感の違いは健在。
  3. (金融市場の動き) 11月は円安ドル高が進行、ユーロドルはやや上昇、金利は横ばいとなった。米景気と緩和縮小観測が市場の地合いに複雑な影響を与えており、今後も波乱含み。ただし、ドルもユーロも当面の上値は限定的で上昇トレンドは出にくいと見る。



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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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