2013年11月01日

【アジア新興経済レビュー】韓国・台湾で輸出改善は見られず、先行きの不透明感はまだ強い

研究員   高山 武士

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  1. (実体経済)
    10月は韓国と台湾のGDPが発表された。輸出の回復が弱いことが確認され、先行きの不透明感は払拭されなかったと言える。ASEANでは、マレーシアやフィリピンで輸出が大幅に改善したが、一過性のものか見極める必要がある。一方、インドネシアやインドでは貿易赤字の改善が見られ、これは通貨安圧力の緩和につながったと見られる。
  2. (インフレ率)
    インフレ率はインドネシアとインドで高い状態が続いている。インドネシアでは3カ月連続での8%超、インドでも前月を上回る6.5%を記録した。
  3. (金融政策)
    インドではインフレ率の高止まりを受けて、9月に引き続き10月も政策金利を0.25%引き上げている。一方、インドネシアは、9月までに4カ月連続で計1.50%もの利上げを実施していたこともあり、10月は政策金利を据え置いている。
  4. (10月の注目ニュース)
    10月は、政治に絡むニュースが多かった。台湾では与党の内紛によって国会が事実上機能停止になり、インドネシアでは大規模なストライキが発生している。これらは経済にも悪影響を及ぼす可能性がある。一方、マレーシアでは財政赤字削減のため2015年に消費税を導入する意向が示され、フィリピンは格付け大手3社から投資適格級が付与された。これらは、海外投資家からの魅力を高めるポジティブなニュースと言える。
  5. (11月の注目点)
    11月はASEANとインドで7-9月期のGDPが発表される。インドネシアやインドで通貨安に苦しんでいた時期であるため、実体経済への影響が注目される。

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