2013年10月01日

日銀短観(9月調査)~大企業製造業の景況感は8改善の12、先行きは11へ

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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  1. 大企業製造業の業況判断D.I.は12と前回調査比で8ポイント上昇し、3四半期連続となる景況感改善が示された。D.I.の水準は5年半ぶりの高水準となる。大企業非製造業のD.I.も14(前回比2ポイント上昇)と引き続き改善している。前回調査以降、ドル円相場は概ね100円弱の水準を維持、米経済が引き続き堅調であるほか欧州も底入れし、輸出は持ち直している。国内では消費が底堅く推移、公共事業や住宅需要の増加もみられ、これらの状況が景況感の改善に繋がった。中小企業についても製造業、非製造業ともに改善し、景況感の改善が波及してきているとみられる。先行きについても、米国を中心とする海外経済の回復やアベノミクスへの期待は根強く、全規模全産業としては小幅ながら景況感の改善が示されている。
  2. 13年度設備投資計画は12年度比3.3%増と前回(2.0%増)から上方修正となり、プラス幅を拡大している。ただし、例年9月調査では計画が固まってくることに伴って上方修正となる傾向が強い点も踏まえると、力強さは感じない。設備投資を積極的に積み増すには中長期の成長期待が改善することが不可欠であり、まだその状況には至っていないと考えられる。本日発表予定の政府の経済対策では、企業向けの投資減税が盛り込まれる予定である。設備投資活性化を促す力がどれほどのものなのか、これから試されることになる。



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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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