2013年07月25日

【韓国GDP】やっと底入れも、油断は禁物

研究員   高山 武士

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1.現状:やっと底入れ

韓国銀行(中央銀行)は7月25日、2013年4-6月期の実質国内総生産(GDP)を公表した。前期比(季節調整済)で+1.1%となり、前期の1-3月期(同+0.8%)より加速した。前年同月比でも+2.3%(前期:同+1.5%)と、前期より改善している。前年同期比では、2012年4-6月期以来の2%台を記録、回復力は弱いながらも底入れしたと言える。

韓国の実質GDP成長率(前期比、季節調整済)/(前年同期比、原系列)


2.今後も油断はできない

今後については、消費に関していえば、中小企業の育成や雇用拡大など「経済民主化」を掲げる朴政権が、今年4月に不動産市場の活性化策を打ち出し、大型補正予算を編成しており、国民からの評価も悪くない。消費者景況感も堅調に推移しているため、底堅さが期待できる。
一方、輸出については、不安材料が多く、油断は禁物だろう。
1つ目が主要な輸出相手国である中国で需要が低迷している点である。2つ目はドルに対するウォン高は解消したものの、円に対してはウォン高となっており、輸出競争力の低下が懸念される点である。3つ目にリスク要因として、競争力の点でも優勢と見られていた半導体関連の産業でも収益力が低迷する可能性を指摘できる。
その他、輸出企業に限らず、大企業では朴政権の「経済民主化」政策が負担となっている点にも注意したい。
足もと堅調に回復している消費だが、輸出や企業業績の回復がなければ息切れする可能性もある。成長率が底入れしたとはいえ、しばらく油断ができない状況が続きそうだ。

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