2013年07月09日

6月マネー統計 ~資金需要広がる、マネーの伸びは過去最高

経済研究部 シニアエコノミスト   上野 剛志

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■見出し

・貸出動向:資金需要広がる
・マネタリーベース:4ヵ月連続で過去最高を更新
・マネーストック:マネーの伸び率が過去最大を更新

■introduction

貸出・預金動向(速報)によると、6月の銀行貸出(平残)の伸び率は前年比2.2%(前月は同2.1%)とやや上昇した。資金需要の増加を背景とした銀行貸出の増勢が続いている。牽引役が多岐にわたり、超長期にわたって前年比マイナスが続いてきた中小企業もプラスに転じるなど、貸出増加(≒資金需要)に広がりが見えてきた。

6月のマネタリーベース増加額は末残ベース(季節調整前)で14.0兆円に達しており、季節調整を施した平残ベースでも7.5兆円と、異次元緩和開始以降3ヵ月連続で目標達成ペースをクリアしている。この結果、6月末のマネタリーベース残高は173.1兆円と4ヵ月連続で過去最高を更新中。ただし、国債発行超に伴う巨額の資金吸収が起こる7月のハードルはかなり高い。

また、マネーストック統計によると、6月のM2平均残高の伸び率は前年比3.8%、M3は同3.0%と現行統計で遡れる04年4月以降で過去最高を記録、広義流動性の伸び率も前年比3.2%と大幅に拡大した。ここ数ヵ月、広義流動性の伸び率が急拡大しているのが特徴的である。円安・株高基調を背景に、リスク性資産への投資が活発化しているとみられる。5月下旬以降は株価が急落し円高が進むなど市場が不安定化したが、マネーフローへの影響は特段見られない。

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経済研究部   シニアエコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融、日本経済

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