- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- ドル高の気圧配置 ~マーケット・カルテ6月号
5月前半の市場では、雇用統計など予想を上回る米経済指標やG7が無難に終わったことを受けて円安が再び進行、1ドル100円の節目を越えて下げ幅を広げている。利下げなどを受けてユーロドルも下落しており、ドル独歩高の色彩が強い。長期金利は異次元緩和で長期国債の流動性が低下していた中での株高・米金利上昇を受けて大幅に水準を切り上げており、不安定な展開が継続している。
米経済は今後とも比較的堅調な推移を辿るとみられ、FRBによる量的緩和の縮小・停止観測が高まりやすい地合いが続くだろう。従って、今後3ヵ月を見通した場合、日米金融政策の方向感の違いが意識されることで、円安ドル高トレンドが続く可能性が高い。円高材料は乏しいが、今後もG8など国際会議が続くため、直前にはドルの上値が重くなりそう。ユーロについては、景気低迷や追加利下げ観測などにより上値が抑えられるものの、債務危機の沈静化や輸入減少に伴う経常黒字拡大などが下支えとなる。従って、今後3ヵ月では、対ドルでは横ばいながら、対円ではややユーロ高が進む可能性が高い。
長期金利は今しばらく異次元緩和のインパクトを消化しきれず、不安定な展開が予想される。ただし、現在の水準は異次元緩和前をかなり上回っていることから、日銀は沈静化策の試行錯誤を続けている。3ヵ月後の長期金利は、この対応が奏功する形で、いったん現状比でやや低い水準に押さえ込まれていると予想する。
(執筆時点:2013/5/20)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1870
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年03月28日
“ガソリン補助金”について改めて考える~メリデメは?トリガー条項との差は? -
2024年03月28日
健康無関心層へのアプローチ -
2024年03月28日
中国経済:景気指標の総点検(2024年春季号) -
2024年03月28日
高齢者就業への期待と課題(中国) -
2024年03月28日
中国における結婚前の財産分与から見た価値観の変化
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
-
2023年04月27日
News Release
【ドル高の気圧配置 ~マーケット・カルテ6月号】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
ドル高の気圧配置 ~マーケット・カルテ6月号のレポート Topへ