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- 消費者物価(全国12年10月)~コアCPI上昇率は6ヵ月ぶりにマイナス圏を脱する
■見出し
・コアCPIは6ヵ月ぶりにマイナス圏を脱する
・物価下落品目数の割合は4ヵ月連続で50%を上回る
・コアCPI上昇率は再びマイナスとなる公算
■introduction
総務省が11月30日に公表した消費者物価指数によると、12年10月の消費者物価(全国、生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は前年比0.0%(9月:同▲0.1%)となった。コアCPIは12年5月から前年比で小幅なマイナスが続いていたが、6ヵ月ぶりにマイナス圏を脱した。事前の市場予想(QUICK集計:▲0.1%、当社予想は0.0%)を上回る結果であった。
食料(酒類除く)及びエネルギーを除く総合は前年比▲0.5%(9月:同▲0.6%)、総合は▲0.4%(9月:同▲0.3%)となった。
コアCPIの内訳をみると、電気代(9月:前年比7.3%→10月:同5.8%)、ガス代(9月:前年比3.4%→10月:同2.9%)の上昇幅は縮小したが、ガソリン(9月:前年比1.8%→10月:同4.2%)、灯油(9月:前年比1.4%→10月:同4.9%)の上昇幅が拡大したため、エネルギー価格の上昇率は9月の前年比4.3%から同4.6%へと若干拡大した。
コアCPI上昇率のうち、エネルギーによる寄与が0.39%(9月は0.37%)、食料品(生鮮食品を除く)が▲0.07%(9月は▲0.02%)、その他が▲0.33%(9月は▲0.45%)であった。
消費者物価指数の調査対象524品目(生鮮食品を除く)を、前年に比べて上昇している品目と下落している品目に分けてみると、10月の上昇品目数は197品目(9月193品目)、下落品目数は264品目(9月は267品目)となった。
上昇品目数の割合は37.6%(9月は36.8%)、下落品目数の割合は50.4%(9月は51.0%)、「上昇品目割合」-「下落品目割合」は▲12.8%(9月は▲14.1%)であった。物価下落品目数は前月から若干減少したものの、全体に占める割合は4ヵ月連続で50%を上回った。
コアCPI上昇率は6ヵ月ぶりにマイナス圏を脱したが、ガソリン、灯油などのエネルギー価格の上昇率が縮小に向かうこと、景気悪化に伴う需給面からの下押し圧力が高まることなどから、11月以降は再びマイナスとなる可能性が高いだろう。
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03-3512-1836
- ・ 1992年:日本生命保険相互会社
・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
・ 2019年8月より現職
・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
・ 2018年~ 統計委員会専門委員
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