2012年11月09日

10月マネー統計~銀行貸出増加の要因を探る

経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志

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■見出し

・貸出動向:貸出の伸びが一服
・主要銀行貸出動向アンケート調査:企業の資金需要は2四半期ぶりに増加
・マネタリーベース:日銀当座預金は初の40兆円越え

■introduction

日銀が11月8日に発表した10月の貸出・資金吸収動向等によると、銀行貸出(平残)の伸び率は前年比1.1%と、3ヵ月連続の1%超えとなったが前月の同1.2%からはやや縮小した。伸び率縮小は6ヵ月ぶりとなる。業態別では、都銀等が対前年▲0.4%(前月改定値も同じ)、地銀等が同2.6%(前月は同2.8%)と、地銀の伸びが引き続き顕著ではあるが、前月からはやや鈍化している(図表1~4)。
貸出の前年比プラスが続いているが、要因を可能な範囲で見てみると、「復興に伴う資金需要」は確かに顕在化している。定義は必ずしも一致しないが、「被災3県での貸出残高増加」とすると、9月末時点では前年比5,024億円の増加となっている(図表5)。

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経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志 (うえの つよし)

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴
  • ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
    ・ 2007年 日本経済研究センター派遣
    ・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
    ・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

    ・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

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