2012年10月19日

ユーロ圏内の経常収支不均衡と成長・雇用格差-期待される統合深化による解決-

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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  1. ユーロ導入以降、ユーロ参加国は経常黒字が拡大し対外純資産を積み上げる国と、経常赤字が拡大し対外純負債を積み上げる国に二分化した(下図参照)。
  2. 域内の経常収支不均衡は、世界金融危機を境に高債務国の内需萎縮を通じて縮小に転じている。しかし、ユーロ分裂への不安は、高債務国の競争力と輸出が回復、経済成長・雇用拡大と域内不均衡の是正が両立するようにならなければ解消しない。
  3. 高債務国の改革を、10月に稼動開始したESMやECBの新たな国債買い入れプログラムばかりでなく、「成長雇用協定」や統合深化を通じて支えることが重要だ。
  4. 10月首脳会議での銀行同盟や財政同盟を巡る合意は、中間地点としては一定の評価ができる。12月の最終合意に向けた調整の進展が期待される。



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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

(2012年10月19日「Weekly エコノミスト・レター」)

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