2012年10月01日

2012・2013年度経済見通し~消費税率引き上げ前に正念場を迎える日本経済

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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日本経済は政策効果や復興需要に支えられた国内需要を中心に底堅い動きを続けてきたが、海外経済の減速に伴う輸出の減少を主因としてこのところ停滞色を強めている。実質GDPは2011年7-9月期から2012年4-6月期までプラス成長が続いたが、2012年7-9月期は外需が成長率を押し下げる中、これまで堅調を維持してきた個人消費が減少に転じることから5四半期ぶりのマイナス成長となる可能性が高く、10-12月期も年率ゼロ%台の低成長にとどまるだろう。景気回復が明確となるのは欧州経済が最悪期を脱し、その効果が新興国にも及ぶことで輸出が回復基調に復帰する2013年入り後と予想しているが、海外経済や為替動向次第では輸出を中心として景気が下振れするリスクがある。日本経済は正念場を迎えている。
消費増税関連法が成立したことを受けて、今回の見通しでは2014年4月からの消費税率引き上げ(5%→8%)の影響を織り込んでいる。2013年度は税率引き上げ前に個人消費、住宅投資の駆け込み需要が発生し、実質GDPは0.7%押し上げられると試算される。実質GDP成長率は2012年度が1.7%、2013年度が2.0%と予想する。ただし、2014年度は物価上昇に伴う実質所得の低下と駆け込み需要の反動減が重なるため、マイナス成長となる可能性が高いだろう。

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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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