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- 景気ウォッチャー調査12年8月~現状判断DI、先行き判断DI共に前月から低下
■見出し
・現状判断DIは2ヶ月ぶりの低下
・先行き判断DIは4ヶ月連続の低下
■introduction
9月10日に内閣府から発表された2012年8月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状に対する判断DIは43.6となり、前月を0.6ポイント下回り2ヶ月ぶりの低下となった。
これは(1)「エコカー補助金終了前の駆け込み需要が想定していたほど発生しなかったことに伴い、堅調だった自動車販売が一服したこと」(2)「期待されていたほどロンドンオリンピックによる家電製品の特需が発生しなかったこと」(3)「世界経済の減速や円高による輸出競争力の低下に伴い、製造業を中心に多くの企業の収益が悪化していること」などが影響していると考えられる。
一方、景気の先行きに対する判断DIは43.6となり、前月を1.3ポイント下回り4ヶ月連続の低下となった。これは(1)「エコカー補助金制度の終了により、堅調であった自動車販売台数の大幅な減少が想定されること」(2)「中国、韓国との領土問題や世界経済減速に伴い、旅行への支出が大幅にカットされることが危惧されていること」(3)「円高や世界経済減速に伴う受注減により、多くの産業で求人意欲が低下していること」などが影響していると思われる。
2012年8月の調査では現状判断DI、先行き判断DI共に前月を下回った。東日本大震災からの復興需要が引き続き景気を下支えすることが期待されるものの、消費税引き上げによるマインド低下への懸念、円高基調や欧州債務問題の不透明感と世界経済の減速に伴う輸出の減少、エコカー補助金終了後の反動減の見通しなどが景気に悪影響を与えているといえる。
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押久保 直也 (おしくぼ なおや)
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