2012年08月10日

ユーロ圏情勢は9月に再び緊迫へ-放置できない防火壁の能力不足-

経済研究部 上席研究員   伊藤 さゆり

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  1. 8月に入っても南欧国債利回りの高止まり、ユーロ安の構図は変わらないが、7月のような一方向での悪化という流れにはとりあえず歯止めが掛かっている。
  2. ECBが新たに立ち上げる国債買い入れプログラムの稼動には少なくとも数週間の時間が掛かるが、ユーロ圏が陥っている悪循環に歯止めを掛ける可能性も秘めている。
  3. ユーロ圏の市場はギリシャ政府とトロイカとの協議が再開、スペインの銀行セクター改革が本格化する9月早々には再び緊張の度を高めることになる。しかし、財政・金融危機対応や成長支援のための共通財源の不足を抜本的に改めることは難しく、EFSF/ESMの支援能力不足は大きな不安材料であった。
  4. ECBの新たなプログラムでユーロの問題が解決する訳ではないが、支援能力不足への不安が緩和すれば、それぞれの国が問題解決に取り組む環境が整うことになる。



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経済研究部   上席研究員

伊藤 さゆり (いとう さゆり)

研究・専門分野
欧州経済

(2012年08月10日「Weekly エコノミスト・レター」)

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