2012年06月20日

貿易統計12年5月~貿易赤字がさらに拡大

経済研究部 経済調査室長   斎藤 太郎

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■見出し

・貿易収支は市場予想を大きく下回る
・米国向け輸出が輸出全体を下支えする構図は変わらず

■introduction

財務省が6月20日に公表した貿易統計によると、12年5月の貿易収支は▲9,073億円と3ヵ月連続の赤字となり、事前の市場予想(QUICK集計:▲5,150億円、当社予想は▲5,930億円)を大きく下回った。輸出は4月の前年比7.9%から同10.0%へと伸びを高めたが、事前予想では3%程度となっていた輸入の伸びが前年比9.3%(4月:同8.1%)とそれを大きく上回った。
季節調整済の貿易収支は▲6,572億円と15ヵ月連続の赤字となり、4月の▲5,120億円から赤字幅が拡大した。輸出が前月比▲0.5%と6ヵ月ぶりに減少する一方、輸入が前月比1.9%と2ヵ月ぶりに増加した。季節調整済の貿易赤字は東日本大震災直後の11年4月の▲6,971億円に次ぐ高い水準となった。
5月の貿易収支は輸入の上振れを主因として、事前の市場予想を大きく下回ったが、今年の5月は休日(土日、祝祭日)が昨年よりも2日少なく、通関日数が多かったことが輸入の高い伸びに影響している可能性があることには注意が必要だ。
今年の5月の営業日数を旬別に前年と比較すると、上旬が2日増、中旬が2日減、下旬が2日増となっており、輸入の伸びは上旬が前年比30.2%、中旬が同▲22.6%、下旬が31.4%と営業日数の増減に連動する形となっている。5月の輸入の伸びは営業日数の影響で高めに出ており、このことが貿易収支の悪化の一因となっている可能性が高いため、5月の貿易収支が実勢として大きく悪化したと考えるのは早計だろう。

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経済研究部   経済調査室長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

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