2012年06月11日

2012・2013年度経済見通し~12年1-3月期GDP2次速報後改定

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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<実質成長率:2012年度2.3%、2013年度1.3%を予想>

  1. 2012年1-3月期の実質GDP(2次速報値)は、設備投資の上方修正を主因として1次速報の前期比1.0%(年率4.1%)から前期比1.2%(年率4.7%)へと上方修正された。
  2. GDP2次速報の結果を受けて、5月に発表した経済見通しの改定を行った。実質GDP成長率は2012年度が2.3%、2013年度が1.3%と予想する。2012年度、2013年度ともに成長率の見通しは変更していない。
  3. 1-3月期の高成長の一因となった復興需要は、2012年度入り後も景気を下支えすることが見込まれる。ただし、復興需要による押し上げ幅は2012年度前半がピークでその後は減衰していくため、成長率は2012年度後半以降、大きく低下する可能性が高い。
  4. なお、今回の見通しでは消費税率引き上げの影響を織り込んでいないが、仮に消費税率が2014年4月から引き上げられた(5%→8%)場合には、個人消費、住宅投資を中心に税率引き上げ前の駆け込み需要が発生する。駆け込み需要の規模が前回の引き上げ時(1997年度:3%→5%)並みであれば、2013年度の成長率は0.5%程度押し上げられることになる。



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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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