2012年05月21日

男性の育児休業取得率は、過去最高でも2.6%

生活研究部 主任研究員   松浦 民恵

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■見出し

1――男性の育児休業取得率が過去最高を更新
2――男性の育児休業取得を阻害する要因
 1|意識面の阻害要因
 2|働き方の面の阻害要因
3――男性の育児休業取得が職場に及ぼすプラスの効果
4――男性の育児休業取得が、家庭、企業、社会を変える

■introduction

先日公表された厚生労働省「平成23年度雇用均等基本調査」(2012年4月26日公表)によると、男性の育児休業取得率は2011年度に2.6%まで上昇し、過去最高を更新した
男性の育児参加については、少子化の抑制に効果的であるという政策的な観点のみならず、男性社員のモチベーションの向上を図るという人事戦略上の観点からも、その必要性に対する認識が2000年代半ば頃から広がってきた。このようななか、2005年には次世代育成支援対策推進法によって、従業員数301人以上の企業に対して、仕事と子育ての両立支援に関する「一般事業主行動計画」の届出が義務付けられるとともに、子育てサポート企業の認定制度が設けられた。この認定制度における9つの認定基準のなかに、1人以上の男性による育児休業取得実績が盛り込まれている。また、改正育児・介護休業法によって、2010年より、父母ともに育児休業を取得する場合の休業可能期間(原則として子が1歳まで⇒1歳2ヵ月まで(休業期間は原則1年のまま))が延長されるなど、父親も子育てができる働き方の整備が進められた。こうした政策的な後押しもあり、特にワーク・ライフ・バランス支援に早くから積極的だった一部の企業においては、男性の育児休業取得がもはや珍しいことでなくなりつつある。
男性の育児休業取得率の推移を図表1でみると、1996年度には0.1%に過ぎなかったが、その後ジリジリと上昇し、2011年度には2.6%と過去最高を更新した。ただし、それでも男性の育児休業取得率は2.6%に過ぎず、欧米諸国と比べても依然として低い水準にとどまっている。


 
女性の育児休業取得率は2011年度には87.8%にのぼっているが、あくまでも出産者が分母であることから、出産前に育児休業を取得せずに退職した者は分母に含まれていないことに留意する必要がある。
2011年4月以降は従業員数101人以上の企業。




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生活研究部   主任研究員

松浦 民恵 (まつうら たみえ)

研究・専門分野
雇用・就労・勤労者生活、少子高齢社会

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