2011年10月28日

韓国7-9月期GDP:前期比+0.7%~7-9月は欧州債務問題に翻弄される展開に

経済研究部 主任研究員 高山 武士

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■見出し

・現状:成長に力強さは見られず
・海外経済に翻弄される展開

■introduction

韓国銀行(中央銀行)は10月27日、7-9月期の実質国内総生産(GDP)を公表した。前期比(季節調整済)では0.7%の増加となり1-3月期(同+1.3%)、4-6月期(同+0.9%)に続いて成長ペースが鈍化した。また、前年同期比(原系列)では3.4%の増加であった。
需要別の項目を見ると、建設投資と輸出が前期より加速した(建設投資:前期比+1.6%→同+2.2%、輸出:前期比+1.2%→同+2.0%)。ただし、建設投資は前年同期比で見ると4.2%の減少であり、2010年の水準までは回復していない。設備投資は前期比で0.4%の減少となり、前期(同+3.9%)からマイナス成長に転じ、個人消費も前期比+0.7%となり、前期(同+0.9%)より若干ではあるが鈍化している。
韓国経済については外需主導の成長は続いているものの、力強さは見られない結果といえる。
供給別の項目では、農林水産業の減速が目立った。夏の長雨により収穫量が減ったため、前期比で6.1%の減少を記録した。一方、主力産業である製造業の成長率は、ほぼ横這いであった(前期比+1.4%→同+1.3%)。

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経済研究部   主任研究員

高山 武士 (たかやま たけし)

研究・専門分野
欧州経済、世界経済

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